Resources / AI Privacy Guide
介護事業所が生成AIを使うとき、何を説明すればよいか。
個別同意が常に必要、という話ではありません。まずは利用目的・外部委託先・職員運用を整理し、必要な範囲でプライバシーポリシーや重要事項説明書に反映することが出発点です。
Basic View
「AI を使うなら同意書が必須」とは限りません。
介護事業所が、介護記録の作成補助、文書作成、情報整理などのために業務支援 AI を使う場合、 多くは事業所の業務遂行に必要な外部委託として整理できる場面があります。
その場合、まず必要になるのは、利用者様ごとに新しい同意書を必ず取得することではなく、 既存の利用目的、重要事項説明書、プライバシーポリシー、職員向けルールの中で、 「AI を用いた業務支援」「外部委託先の利用」「AI 出力の職員確認」を分かりやすく説明することです。
一方で、既存の利用目的を超える使い方、制限付きモードの AI 機能への個人情報入力、 写真・音声・動画の活用、広報・研修・研究など本来業務と異なる目的での利用では、 個別説明や同意取得を検討した方がよい場合があります。
多くのケースで出発点
利用目的・重要事項説明への追記
記録作成補助、文書作成補助、情報整理など、業務上の利用目的を明確にします。
あわせて必要
委託先・再委託先の整理
フライヴェルトやクラウド・AI 事業者など、サービス提供に関わる委託先を確認します。
必要に応じて
個別説明・同意取得
目的外利用に近い運用や、通常の説明だけでは伝わりにくい運用では、個別同意を検討します。
本ページの位置づけ: 本ページは、介護事業所が生成 AI 利用時の説明文や規程を整える際の参考情報です。 法的助言ではありません。実際の公表文や同意取得の要否は、貴事業所の既存規程、利用目的、 運用範囲、顧問弁護士・行政書士等の確認に基づいてご判断ください。
まず確認したいチェックリスト
AI を使う目的を「記録作成補助」「文書作成補助」「情報整理」などに整理する
職員が入力してよい情報、避ける情報を決める
利用者情報を扱う業務と、個人情報を含まない業務で AI の使い方を分ける
外部委託先・再委託先・データ保管場所を確認する
AI の出力を職員が確認する運用を明記する
重要事項説明書、個人情報保護方針、職員向けルールのどこに書くか決める
個別同意が必要または望ましいケースを法人内で整理する
記載例 1: AI を活用した業務支援サービスの利用
重要事項説明書やプライバシーポリシーに、AI を業務補助として使うことを明記するための参考文です。
第◯条 (AI を活用した業務支援サービスの利用) 当事業所は、介護記録の作成補助、文書作成、情報整理、職員間の情報共有の効率化等を目的として、業務支援 AI サービスを利用する場合があります。 当該サービスの利用は、当事業所が定める個人情報の利用目的の範囲内で行い、AI が生成した内容は職員が確認したうえで使用します。介護サービスの提供、記録、説明、判断については、従来どおり当事業所の職員および管理者が責任をもって行います。
記載例 2: 外部委託先・再委託先の利用
AI サービス提供事業者やクラウド・AI 事業者を、外部委託先として説明するための参考文です。
第◯条 (外部委託先・再委託先の利用) 当事業所は、業務支援 AI サービスの提供に必要な範囲で、サービス提供事業者および同事業者が利用するクラウド事業者・AI 事業者等に、個人データの取扱いを委託する場合があります。 委託先および再委託先は、当事業所の業務遂行に必要な範囲でデータを取り扱い、入力された情報を AI モデルの学習・広告利用・無関係な第三者提供の目的で利用しない構成を前提とします。 データの保管場所、AI 処理の場所、再委託先の範囲等については、利用するサービスの契約条件・説明資料・公開情報等を確認し、必要に応じて重要事項説明書、個人情報保護方針、社内規程等に反映します。
個別同意を検討するケース
このページでは、個別同意が必要になりやすい場面を判断材料として整理します。 実際に書面を用意する場合は、別ページのひな形をご利用ください。
すべての AI 利用で個別同意が必須という意味ではありません。以下のような運用では、 既存の利用目的や重要事項説明書への記載だけで足りるかを確認し、必要に応じて個別説明を検討します。
- 既存の個人情報利用目的から見て、AI 利用が通常想定される範囲を超える場合
- 制限付きモードの AI 機能へ、利用者様を特定できる情報を入力する運用を行う場合
- 写真、音声、動画など、本人が識別されやすい情報を広報物・制作物等に利用する場合
- 匿名化していない情報を、研修資料、研究、営業資料など本来の介護サービス提供以外の目的に使う場合
- 法人または事業所として、利用者様・ご家族への説明をより丁寧に行う方針を採る場合
個別説明・同意を行う運用を選ぶ場合は、補助資料として同意書ひな形を用意しています。
個別同意が必要な場合のひな形Word 形式でのダウンロード
上記の考え方、チェックリスト、記載例を Word 形式 (.docx) でまとめています。 法人内の確認や、顧問弁護士・行政書士等への相談時にもお使いください。
AI円香Ⅱ_生成AI利用時の説明記載例.docxAI 円香Ⅱ をご利用の場合
AI 円香Ⅱ では、利用者情報を扱う業務向けの標準モードと、個人情報を含まない用途向けの制限付きモードを使い分けできる設計にしています。 標準モードを前提とする場合、個別同意書の取得そのものよりも、外部委託先としてフライヴェルトおよびサービス提供に必要な外部サービスを説明し、 利用目的・重要事項説明書・職員運用を整えることが中心になります。
AI 円香Ⅱ 固有のサブプロセッサ、処理モード、契約条件の詳細は、公開ページでは概要にとどめ、 ご契約・導入時に個別の運用方針とあわせてご説明します。 公開情報としては 安心して使うための設計 もご覧ください。
自社の重要事項説明書や個人情報保護方針にどう反映するか迷われる場合は、ご相談ください。
お問い合わせ最終更新日: 2026 年 5 月 22 日
合同会社フライヴェルト